紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

普通

「普通って何?」と
突然娘から尋ねられました。

中学生になる娘。
いろいろ、悩みも疑問も出てくる年頃なのでしょうね。

「電車で一番目的地に着くのが遅い場合が多い。各駅停車」と答えたら叱られたので

「どうしたの?」と聞くと
「最近、普通がわからなくなってきた」
とのこと。

なるほど。
もう少し、まじめに答えることにします。

「普通は、誰もが知っていると思っているけれど
 本当は誰にもわからないことなんじゃないのかな」

「ああ、またお母さんは、訳の分からないことを言い出した」
考え込む娘に、もう少し。

「一人ひとり、自分の思ったり感じたりする「これが普通」という感覚があるけれど
 一人ひとり、それぞれの「普通」が少しづつ違うの。
 毎朝パンを食べる人の「普通の朝食」と
 毎朝ごはんを食べる人の「普通の朝食」と
 同じ言葉でも、中身が違ってしまうでしょ。
 その上、いつも朝食を食べないのが「普通」の人だっている。

 だから、誰もが「普通」を知っていると思っているけれど
 それは「自分にとっての普通」を知っているという意味に近いのではないかしら?
 他の人の「普通」は、その言葉だけでは、わからないと思うよ」

「異なる文化圏、異なる宗教、異なる言葉、異なる自然の中で生活している人々が
 それぞれの「普通」を持っていて、
 お互いの「普通」が異なっていることを理解した上で
 相手を尊重することが、本当は理想なんだと思う。
 ただ、これが、場合によっては、とても難しいこともあることは、心に留めておいて良いと思う」

こうやって、話すぎるので
中学生の娘に
嫌がられるのね。

彼女の話を、もう少しきちんと聴くようにしなくては。
反省。