紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

5月分 読書メーターまとめ

久しぶりに、日本の小説を読みました!
でも、しばらくは、やっぱり、ドストエフスキーとか
おねおねした文学読んでいればいいかな〜と
「絶望読書」を読んで思いました(笑)

次はカフカとかいいかも。

「絶望読書」は、面白かったです。
「芸術は命綱」というのに、心から共感しました。

「絶望読書」を読んでるうちに、だんだん笑えてきて、
自分の悲しみまで笑えてきました。

ただ、ただ哀しくて
どうにもならないくらい哀しい。
だから、しみじみと笑えてくる。

そんな心境もあるのだなあと。

年をとるのも、悪くないです。
子供みたいになってきた、
父を愛することもできるから。

先日は、少し涼しかったのに、父が半袖のまま
「寒い。寒い」と言っていました。
「長袖にする?」「上着を羽織る?」と聞いたら
「そうか、そんな方法もあるんだな!!」と
父が驚いていました。

そうです。そんな方法もあるのです(*^-^*)

父のかわいらしいところが見られて
ほっこりしました。

でも、父の便失禁を、何度も片づけていると
やっぱり哀しくなってきます。

作った料理を「いらない」と言われても
やっぱり哀しくなります。

それでも。


重くていいんだ。
哀しくていいんだ。

いっぱい、重さも哀しみも感じながら
いっぱい、笑ってゆけたらいいな。




2016年5月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2588ページ
ナイス数:759ナイス

ポーの一族 (3) (小学館文庫)ポーの一族 (3) (小学館文庫)感想
エドガー、アラン、ポー、だから、ポーの一族なんだよ」と夫に言われてはじめて気づいたのは私です。それで、ミステリー風味なんだ!と思ったものです。ラストは、「もしかしてハッピーエンドなのかもな」と今回再読してはじめて思いました。絡まった糸が、するすると解きほぐされてつながり、はじめへと戻ってゆく最終巻。孤独を知りはじめた思春期に読むのも乙。孤独の深まる老年期が始まる頃に読むのも乙。
読了日:5月31日 著者:萩尾望都
絶望読書――苦悩の時期、私を救った本絶望読書――苦悩の時期、私を救った本感想
最近、自分がドストエフスキーにはまっている理由がわかりました!昨日まで信じていた未来が、閉ざされてしまった時。信じていた明日が、永遠に来ないとわかった時。絶望は、周りに絶望するのではなくて、自分自身に絶望するのだと気づいた時。それでも、生きていかなければいけない時。 芸術は命綱。 本当にそうなのだと、思います。 絶望に効く言葉って何だろう?ずっとその言葉を捜していた気がします。 ダメだ、絶望した。と思う方、よかったら本書を読んでみてください。 今度カフカを読んでみようかと思います。
読了日:5月30日 著者:頭木弘樹
ポーの一族 (2) (小学館文庫)ポーの一族 (2) (小学館文庫)感想
リーベルの幸せを願いながらも、忘れ去られることに苦しむエドガー。「みんな、わたしをおいていった」と慟哭するオズワルドに、「子供を産み育ててまろやかな家庭を作るのよ」となだめる婚約者。愛の悲しみ愛の喜び。そして、生きる哀しみと喜びを歌い上げる美しい物語。
読了日:5月30日 著者:萩尾望都
ポーの一族 (1) (小学館文庫)ポーの一族 (1) (小学館文庫)感想
とてもとても前に読んだ漫画だけれど、たくさんの月日を重ねて再読して、これほどの胸の痛みと孤独と愛を描いた作品であったことに気づかされた。 生きることが孤独になってゆくことで、芸術が孤独に寄り添ってくれるものとして人が生み出し愛しんだものとするならば、この作品は、芸術だと思う。漫画で描かれた詩であり、ショパンの曲が良く似合うように思う。
読了日:5月30日 著者:萩尾望都
世界から猫が消えたなら (小学館文庫)世界から猫が消えたなら (小学館文庫)感想
映画の猫が、我が家の猫によく似ていて、気になって手に取りました。猫がとっても可愛かったです(*^-^*) 母親亡くして、末期がんの父を介護して、難病背負っている身としては 「なんか、違う…」って気分でした。 とにかく、軽い。でも、この軽さが、多くの人が手に取りやすい秘訣なのだと思います。
読了日:5月28日 著者:川村元気
period 5 (IKKI COMIX)period 5 (IKKI COMIX)感想
最後にこのPeriodとは思わなかった、父の遺品。「憎悪に囚われるより、幸福に囚われたほうがいいに決まっている」とは名言。愛は幸福にも憎悪にも化けるからなあ…。だからこそ、己の内の憎悪に囚われないことが、大切なのかもしれない。吉野さんの世界が見事に表れた名作。まだたくさんの作品が読めると、単純に信じていた。ご冥福をお祈りします。
読了日:5月23日 著者:吉野朔実
悪霊〈2〉 (光文社古典新訳文庫)悪霊〈2〉 (光文社古典新訳文庫)感想
言葉を積み重ねることで、直接言葉で書くことのできない「空気感」「違和感」「破滅への予感」のうねりが渦を巻き、加速してゆく様を描き出す。世界は一人の人物で動くのでない。世界を構成するすべての人々には物語があり、必然があり、その中で、物事を動かしてゆくモノがいる。もうひとつの悪霊とは、この全体から生まれる何とも表現しがたい「時代のうねり」のようなものではないか。チーホンを訪ねるスタヴローギンへの言葉がすごい。 「自分で自分を許すことができ、自分への許しを現世で得ることができると信じておられるなら
あなたはもう、すべてを信じておられることになります!」「どうして、神を信じないなどと言われたんです」 人の心の内にある、罪の意識と赦し、神を信じることへの問いが、「悪霊」を描き出す本書に、無限の光となって降り注いでいるように感じた。
読了日:5月11日 著者:フョードル・ミハイロヴィチドストエフスキー
大奥 13 (ジェッツコミックス)大奥 13 (ジェッツコミックス)感想
表と裏が、ひっくり返ったり、さらに返ったり。エキサイトします。そして、此の巻は、なんだか今までの重さを吹き飛ばす勢いを感じます。 幕末に向けて、驀進中!!ますます目が離せません。
読了日:5月8日 著者:よしながふみ

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