森は生きている
先日、こんにゃく座による日本語オペラ「森は生きている」を観てきました。
こんにゃく座は、日本語の新作オペラを上演してくださる団体で、
とても好きなのです。
海外のオペラを日本語で上演すると、どうしても、なんだか無理があるところがあるように思うのです。
音楽は言葉のリズムやアクセントととても関係が深いからだと思っています。
なので、日本語の言葉のための音楽で綴られる、日本語のオペラは
日本語がとても自然に聴こえて好きなのです。
そして。この「森は生きている」
私が小さな頃に、大好きで大好きで、惚れぬいた物語なのです。
「シンデレラ」とか、「眠り姫」とか
もっともっと小さな頃は好きだった物語だったのですが
少し成長すると
「王子様は美しいお姫さまのところにしか行かないよね?」と
思うようになってきました(笑)
自分はお姫様でもないし。美しくもない。
王子様が助けにきてくれるのを待つのではなく
幸せは自分で掴みに行かなくては!
待っていてどうする!
というか、お姫様になるって、それが幸せなのか??
権力よりも、花や樹々や空や鳥や動物たちが好き
という性格の女の子にとって
森で出会う「12の月の精霊」は、ものすご~く魅力的で
初恋、ともいえるほど、惚れぬいた物語でした。
権力に屈することなく、命がけで約束を守ろうとする主人公も
働き者の主人公のことを愛してくれる精霊たちのことも
大好きでした。
でも、小さくて、本を買うこともできなくて
図書館で当時の私にはちょっと難しい言葉で書かれている
小さな文字で書かれている本を
何度も何度も借りてきて
書き写そうとして、できなかったり
それならば、全部記憶してしまおうと、何度も何度も読んだりしていました。
今回、40年近い歳月を経て再会した
この「森は生きている」
そういえば、大人になってから、改めて本を買ったりしていなかったのですが
おどろくほど、細かいセリフまで覚えていて(笑)
すごく懐かしくて
その懐かしい世界が、どんどんと目の前に現れて
懐かしくて、嬉しくて、
客席で、泣きそうになってました。
久しぶりに初恋の人に出会った気分!
それも、初恋の人が
またとても素敵で、惚れ直してきました。
当時は全然知らなかったのですが
この物語は「ロシア語」で書かれていたのですね。
ネットで探して、ロシア語のアニメまで見てしまいました(#^^#)
ロシア語だけだと、わからないなあと思っていたら
日本語字幕のついたものもありました。
こんな小さなころから、ロシアの物語が好きだったのだなあと
改めて感心したりしました。
小さな頃に大好きだったものって、やっぱり心の特別なところに
とても大切にあるものなのだなあと
改めて思ったのでした。