ピアノを弾く資格
自分は、下手っぴながらも、大人になってもやめられずに、ピアノを弾いている。
子供の頃から毎日弾いていたし、話し相手みたいなものなので、ピアノから離れる事が出来ない。
最近、自分は今まで、結構のびのびとピアノと接してこられたのだなぁと、思う事が多い。
子供の頃に習っていた先生は、ミスすると、ムチで叩かれたりもしたけれど(笑)
まぁ、それでも、比較的自由に弾かせてもらっていたと思う。
娘は、コンクールに出たりしていたのだけれど、
彼女が、舞台の前に
「私は、ピアノを弾く資格なんてない」と言いながら、ピアノの前を離れる事も出来ず、でもピアノを弾く事も出来ず、泣いていたことを、
どうしても忘れる事が出来ない。
ピアノを弾く資格って、何なのだろうなぁと、いつも思う。
下手だから、人前で弾ける演奏ではないとか、
まぁ、自分で言ったり思ったりするのは、自由だと思うけれど、
人から言われると、なかなかに傷ついたりする。
私は、下手でもピアノを弾いても良いと思う。
人前で弾いたって良いと思う。
とても上手いけれど、手抜きしている演奏より、ミスしたり、暗譜が飛んだりしているけれど、精一杯弾いている演奏の方が好きだ。
誰にだって、ピアノを弾く資格は、あるんだと思う。
最近は、今度は「音楽を聴く資格がない」と言われたりする事がある。
理解していない奴に聴く資格なんてないと、言われたりもする。
でも、誰だって、音楽を聴いて感動する権利はあると思う。
もちろん知識とか、あった方がよいけれど。
音楽は、とっても綺麗なのに。
資格とか、そんなんじゃなくて、
好きだから、
という気持ちで接してゆけたらいいのになぁ。
難しいけど。それでも。
せめて、好きだなぁ、綺麗だなぁと
思う気持ちだけは、大切にしたい。