紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

7月最終週分

しまった。こっちを先にまとめるべきでした(^_^;)
豊作だった7月読書。最終週、天冥の標がダントツに良かった。

2013年7月29日 - 2013年8月4日の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:602ページ

植物知識植物知識
知識豊富な頑固おやじ(良い意味ですよ)の薀蓄話を聞いているようで、楽しかったです。みかんは、実の中にある毛の中の汁を味わっている、とか、バナナは実は果実の皮を食している、とか「そうだったの!?」という知識がたくさんです。あとがきの「もしも私が日蓮ほどの偉物であったなら、きっと私は、草木を本尊とする宗教を樹立してみせることができると思っている」は凄い。☆☆
読了日:07月31日 著者:牧野 富太郎

クラウドクラスターを愛する方法クラウドクラスターを愛する方法
せつなくて、さみしくて、やるせなくて、「家族」を保つということについて考えさせられました。家族はただ一緒にいるだけでは、家族にはなれない。人を愛すること、人に対してうまく距離をとること、相手を思いやりながら、自分の気持ちを伝えること。みんないつ、どうやって学んでゆくのだろう。クラウドクラスターを愛する方法。読むとわかるけれど、そんな方法は本当にあるのだろうか?☆☆
読了日:07月31日 著者:窪 美澄

蟹工船蟹工船
人を人と思わずに使役させる。人が死んでも、気にもとめることがない。人を虫けらのように働かせるのも人、そこで縮こまるのも人、反乱をおこすのも人。でもやっぱり、搾取し、搾り取り、金をもうけたものが威張る世の中は、おかしいと思うんだ。ただ、自分は今の世界の中で、ここでの「金持ち」と同じことをしてはいないだろうか?このコーヒーは、世界のどこかで誰かが搾取された結果ではないだろうか。安価で買っている綿シャツの綿は、世界のどこかで、低賃金で誰かが働いた結果ではないだろうか?☆☆
読了日:07月30日 著者:小林 多喜二

天冥の標Ⅱ 救世群天冥の標Ⅱ 救世群
やらなければいけない家事を最低限に絞って、ついつい読んでしまいました!Ⅰはオペラの序曲だったのか!と思うような展開。そして、「だから題名は天冥の標なのか!?」と思わせる内容。アウトブレイクが起こった地球で、千茅を次々と襲うあまりにも過酷な運命、それに翻弄させられながらも、次第に女神のようにたくましくなってゆく姿には、戦慄を覚えました。☆☆☆☆
読了日:07月29日 著者:小川 一水

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