紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

読書メーター 8月分まとめ

8月はけっこうたくさん読めたかな。
みをつくし料理帖のシリーズがついに完結しました。本当にとても良い作品でした!高田さんありがとう。
また、重松さんの作品を読めたこと、よかったです。忘れかけていた記憶がまざまざと思い起こされました。
今月衝撃だったのは「ソロモンの偽証」この作品は凄い。はじめは700ページ×3冊という分量におののきましたが、夢中になって読みました。

2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:6646ページ
ナイス数:1145ナイス

恋文 (新潮文庫)恋文 (新潮文庫)感想
夫婦の愛情って、はたから見てなかなかわかりにくいような、不思議な情のつながりがあるように思います。その細やかさを丁寧に書いてあり、せつなくやわらかな気持ちになりました。単純じゃない、心ぎりぎりの恋心。もしかしたら、もう他の感情かもしれないけれど、でもやっぱりこれこそが、恋なのかもしれない。そんな気持ちがたくさん詰まった短編集です。
読了日:8月31日 著者:連城三紀彦
はなとゆめ (単行本)はなとゆめ (単行本)感想
あざやかで、美しい言葉の戯れのような一冊。栄華とあはれと、淋しさと、そこで咲き誇る人の矜持を感じました。
読了日:8月28日 著者:冲方丁
月刊少女野崎くん アンソロジー (ガンガンコミックスONLINE)月刊少女野崎くん アンソロジー (ガンガンコミックスONLINE)
読了日:8月27日 著者:
アオハライド 11 (マーガレットコミックス)アオハライド 11 (マーガレットコミックス)感想
菊池くんが哀れすぎて辛い巻でした…。恋愛は、頑張っても、気持ちはどうにもならないのだろうか。
読了日:8月27日 著者:咲坂伊緒
きみの友だち (新潮文庫)きみの友だち (新潮文庫)感想
思い出深い、宝ものの一冊です。
読了日:8月24日 著者:重松清
ソロモンの偽証 第III部 法廷ソロモンの偽証 第III部 法廷感想
第二部を読んだ時点で、神原くんがどうなってゆくのか非常に心配でしたが、着地点にたどり着け、とても良い読後感でした。15歳というコンプレックスと自己肥大を抱え、社会と己の関係に悩み、他者と生の感情のままぶつかってしまうたいへん危うい時代を、実に見事に切り取っていると思います。神原くんと三宅さんのやりとりには、泣かされました。実は相当感動していて、かえってうまく文章になりません(^_^;)この裁判を開催した皆に拍手を。図書館で借りましたが、文庫が出たら全部揃えてしまいそう(^_^;)
読了日:8月20日 著者:宮部みゆき
春、戻る春、戻る感想
山田さんの懐の深さに、とても暖かさを感じました。記憶を閉じ込めてしまうほどの過去に、やさしい風をとおしてくれた「おにいさん」。人は、失敗しても、また幸せになれるんだな、と優しい気持ちになれました。
読了日:8月19日 著者:瀬尾まいこ
ソロモンの偽証 第II部 決意ソロモンの偽証 第II部 決意感想
神原くんという爆弾を抱えて第二部が始まりました。分厚いのに、あっという間に読んでしまいました。対岸を見てしまった中学生。笑顔の下に何が隠されているのか。そして大人達は、どう動いていこうとするのか。自分のことを幽霊と呼ぶしかない彼が最後に少しでも重荷をおろすことができるのか。第三部を待ちます。
読了日:8月18日 著者:宮部みゆき
小さいおうち (文春文庫)小さいおうち (文春文庫)感想
戦争に向かう頃、そして戦時中を日常として切り取った作品。どんな時でも、人は人として、誰かを愛したり、誰かと喧嘩したり、ちょっとそそっかしかったり、失敗したり、後悔したりしながら生きている。今の時代の空気に似ている気がするのは、ちょっとぞっとするけれど。
読了日:8月14日 著者:中島京子
星のかけら (新潮文庫)星のかけら (新潮文庫)感想
登場人物ひとりひとりの気持ちが切実に迫ってきて、一気に読んでしまいました。辛い状況でも、抜け出すことができる、生きているだけで凄いことなんだ。明日がくることって素晴らしいんだ。 小学校高学年から中学生くらいの子供たちに読んでほしい本だと思うのですが、これが文庫で発売されたことが、現在の児童文学の状況を示しているようで、少しさみしかったです。
読了日:8月14日 著者:重松清
エレンディラ (ちくま文庫)エレンディラ (ちくま文庫)感想
魔法使いに捉えられたような読後感。不可思議でとてつもなく美しい。
読了日:8月13日 著者:ガブリエルガルシア=マルケス
桃太郎桃太郎感想
まさむ♪ねさんの感想に惹かれて読んでみました。これ凄いです。巨大な桃の木になった実から生まれた桃太郎の極悪非道。でも、こんなこと、実は現実にもあったりしませんか?皮肉とユーモアのセンスに笑いながら、人の恐ろしさにぞっとします。芥川竜之介、有名な作品ばかりではない、ほかの作品も読んでみたくなりました。
読了日:8月12日 著者:芥川竜之介
天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)感想
よかった。「このシリーズに出会えてよかった。この本を読めてよかった」と心から思えた本です。最後の番付を見て、ぶわっと涙が出てきてしまいました。本当によかった。一途な想いが胸に沁みて、自分も元気を出そう、前を向こう、と思うことができました。
読了日:8月11日 著者:高田郁
波打ち際の蛍波打ち際の蛍感想
心に痛みを抱える女性が一人の男性に出会い、痛みと向き合い、のりこえようとする話。これも、簡単に問題を解決してしまわないところが共感できました。島本さんの描かれる心の哀しみは、息苦しいのに少し優しくて素敵だなと思います。男性の読んでいた本がフリオ・リャマサーレスの「黄色い雨」みたいだった。こういうちょっとした発見って、楽しいです=^_^=
読了日:8月10日 著者:島本理生
温室デイズ (角川文庫)温室デイズ (角川文庫)感想
壊れてゆく中学、壊れてゆくクラス、いじめを耐える少女、学校に行けなくなった少女、不良少年。彼らの中学生活が、淡々と、嘘も、安易ななぐさめもなく描かれている。簡単になんて解決しない。でも、少しだけ変わったことがある。それが暖かい。 きついことを、きついまま、解決しないまま書いてくれるから、救われることがあるんだと思った。
読了日:8月9日 著者:瀬尾まいこ
猫弁と少女探偵猫弁と少女探偵感想
このシリーズは、安心してほっこり読めるのが素敵です。百瀬さんがどんどん人間らしく(←失礼な(^_^;))感情的になってゆくのが良いです。亜子さん、次回で完結だそうですが、幸せになってくださいね!
読了日:8月8日 著者:大山淳子
ソロモンの偽証 第I部 事件ソロモンの偽証 第I部 事件感想
今、子供が中学生だからなのか、この小説の中のできごとが、「今、そこにある現実」のような確かな手ごたえで感じられて、ぞっとしました。中学生、話をしてみると、想像以上に彼らの思考は深いです…。雪の日に死んでしまった一人の男子生徒。そこから連鎖して起こる事件の数々。悪意、大人の甘さ、誠実と臆病。よかれと思ってしたこと、少し考えが足りなかったこと、純粋な悪意、マスコミ、野次、これらが絡まりあい、次々と悪夢を生み出してしまう。中学生という多感な時期に、彼らはどこへ向かおうというのか。次が楽しみです。図書館予約待ち。
読了日:8月7日 著者:宮部みゆき
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)感想
「子どもたちは夜と遊ぶ」とかなりリンクしていました。そちらから先に読むのをお勧めします。前作に続き、罪と罰、事件と復讐の物語だと思いました。人の悪意、醜さを真正面から受け止め、同時に人の心の温かさ、おもいやりを示してゆく。心の深いところまで刃をつきつけられるような物語でした。中学生くらいで読みたかったな。この物語を親視点からしか見られなくなっているから。
読了日:8月3日 著者:辻村深月
帝国の娘 下 (角川文庫)帝国の娘 下 (角川文庫)感想
ここで終わるの??と思ったら、25冊もあるシリーズものの再版だったのですね。しかも、この続きは絶版(^_^;)さらに、この先は発売予定なしって…。途中でほおりだされた気分です…。そんな訳で、続編も刊行してください!ここで終わりでは淋しいです。
読了日:8月2日 著者:須賀しのぶ
帝国の娘 上 (角川文庫)帝国の娘 上 (角川文庫)感想
須賀さんの描かれる女性は、たくましくて、元気で素敵です(*^_^*)ファンタジーですが、少女視点で読める骨太な物語です。とにかく下巻へ。
読了日:8月2日 著者:須賀しのぶ

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