紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

七夕

七夕、高校生の娘は、なんと学校で、短冊を書いてきたそうです(*^-^*)
先生の自宅近くに「星神社」があり、そこに先生が納めてくださるとのこと。

星神社といえば、縁結びの神様。
「で、何を書いたの?」と聞けば
「教えなければいけない?」とのこと。
もちろん、教えていただかなくても、大丈夫です(*^-^*)

「自分の努力で叶うことは、願わないよ」だそうです。

さて、七夕。

以前万葉集を読んでいた時に、七夕の季語が秋!というのにも驚きましたが
七夕伝説、ほとんど万葉集の頃から変わらないのか!ということにも
驚きました。
(ちなみに、万葉集には、浦島伝説も出てきます)

万葉集の中の、数ある七夕関連の歌の中でも、
好きなのは、億良の長歌(*^-^*)
反歌も含めて、どんとどうぞ。


  牽牛(ひこほし)は 織女(たなばたつめ)と 
  天地の 別れし時ゆ いなむしろ 川に向き立ち 
  思ふそら 安からなくに 嘆くそら 安からなくに 
  青波に 望みは絶えぬ 白雲に 涙は尽きぬ 
  かくのみや 息づき居らむ かくのみや 恋ひつつあらむ 
  さ丹(に)塗りの 小舟(をぶね)もがも 玉巻きの 真櫂もがも 
  朝凪に い掻き渡り 夕潮に い榜ぎ渡り 
  久かたの 天の川原に 天飛ぶや 領巾(ひれ)片敷き 
  真玉手の 玉手さし交(か)へ あまたたび いも寝てしかも 
  秋にあらずとも(1520)
反歌
  風雲(かぜくも)は二つの岸に通へども吾(あ)が遠妻の言ぞ通はぬ(1521)
  礫(たぶて)にも投げ越しつべき天の川隔てればかもあまたすべなき(1522)
右、天平元年七月七日ノ夜、憶良、天ノ河ヲ仰ギ観テ作メリ。一ニ云ク、帥ノ家ノ作。
  秋風の吹きにし日よりいつしかと吾(あ)が待ち恋ひし君ぞ来ませる(1523)
  天の川いと川波は立たねども侍従(さもら)ひ難し近きこの瀬を(1524)
  袖振らば見も交(かは)しつべく近けども渡るすべなし秋にしあらねば(1525)
  玉蜻(かぎろひ)のほのかに見えて別れなばもとなや恋ひむ逢ふ時までは(1526)
右、天平二年七月八日ノ夜、帥ノ家ニ集会フ。
  牽牛の妻迎へ船榜ぎ出(づ)らし天の川原に霧の立てるは(1527)
  霞立つ天の川原に君待つとい通ふ程(ほと)に裳の裾濡れぬ(1528)
  天の川浮津の波音(なみと)騒くなり吾が待つ君し舟出すらしも(1529)

この長歌、離れている「会いたい気持ち」がもうあふれ出ていて
読んでいて、胸がキュンとします。