紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

読書メーター 10月第四週分

今週は天気も悪かったせいか(^_^;)よく本が読めました。(晴耕雨読ってことで)

2013年10月21日 - 2013年10月27日の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1187ページ

聖夜 ― School and Music聖夜 ― School and Music
幸せな以前の生活の記憶と、別の男性と母が出て行った後の今。この間でもがきながら、音楽をとおして自分をさがしてゆく男の子の姿が、痛々しくも愛おしい物語でした。「あの時の母の声と言葉と顔を忘れられたら、俺は今持っているすべて投げ出してもいい」。抜き身のナイフをつきつけられるような言葉の重なりが、バッハやメシアンの風琴(オルガン)の調べや、時にはハードロックにのって淡々と紡がれるのが、不思議でもあり、感動的でもありました。自分の音楽、自分の個性、自分自身との付き合い方。悩める思春期に読みたい一冊でした。☆☆☆☆
読了日:10月27日 著者:佐藤 多佳子

第二音楽室―School and Music第二音楽室―School and Music
学校のいつも使われていない教室や、特別教室って、どこかわくわくする魅力があると思います。そんな場所での、音楽をめぐる4つの短編集。人と音楽を共有する、音と音を重ねあわせる喜びと、人と人との間にある気持ちのゆらぎが、やわらかな口調で描かれていて、とても良かったです。私のお気に入りは、「FOUR」。続編もあるとのことあので、読んでみたいと思います。☆☆☆
読了日:10月27日 著者:佐藤 多佳子

“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)
今回も胸につきささる言葉がたくさんありました。「周りに気を遣いすぎて、かえって人を傷つける」とか、「笑顔で拒絶する」とか。人を好きになると、時としてどうしようもなく傷つけあってしまうことがある。そんな痛みとやわらかな心を今回もたっぷり味わうことができました。☆☆☆
読了日:10月26日 著者:野村 美月

雲のカタログ  空がわかる全種分類図鑑雲のカタログ 空がわかる全種分類図鑑
読メに遊びにくるようになってから、みなさんの空の写真に惚れて、勢いでこのような本を買ってみました。ばらばら〜と読みましたが、これは折にふれて眺めてゆきたい本です。すぐには覚えられないけれど、これを見ながら少しづつ雲の名前も憶えてゆきたいな、と思っています。でも、実際の空を見ても、どれかの判別は、なかなか難しいです。だからこそ「あ、これ!!」って時が面白いのかも。☆☆☆
読了日:10月25日 著者:村井昭夫,鵜山義晃

月魚 (角川文庫)月魚 (角川文庫)
水面を揺らす感情、底に眠るしがらみ、記憶、さまざまなものが、それでも優しさを持っているようで、不思議な感じの作品でした。主人公二人のお互いを思いやる気持ち、古書を通して知る人の心の綾。やわらかな西日さす古い部屋のような雰囲気のお話でした。☆☆
読了日:10月25日 著者:三浦 しをん

“文学少女”と恋する挿話集2 (ファミ通文庫)“文学少女”と恋する挿話集2 (ファミ通文庫)
片思いのせつなさを、ひしひしと感じました。中原中也の詩、ゴダールの詩集なども文中に散らばっており、言葉の美しさが胸の中にひとつひと落ちてくるような作品でした☆☆☆☆
読了日:10月23日 著者:野村 美月

読書メーター