紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

読書メーター2月第四週分

2013年2月18日 - 2013年2月24日の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2143ページ

しをんのしおりしをんのしおり
読メのお仲間の方の感想があまりにも楽しそうだったので、図書館で見つけて読みました。ちょっと嫌なことがあったばかりだったのに、この本を読んで、大笑いしていたら、何かふっとびました。凄いな〜(笑)シュワッとキレのよい炭酸飲料のようなさわやかな読み心地でした。☆☆
読了日:02月24日 著者:三浦 しをん

神様のカルテ2 (小学館文庫)神様のカルテ2 (小学館文庫)
暖かな雰囲気と優しさに包まれているものの、私にはこの作品は、怒りと慟哭に満ちたものに感じられた。「医師である前に人間なのだ」そうなんだ。でもどうして、それが単純に認められないのだろう?いや、認めていると誰でも言うだろうけれど…。たくさんの矛盾とたくさんのやりきれなさと、暖かな一杯のコーヒー。そんな本だった。願わくば、一止さんが規定量以上の頭痛薬をそれが危険と知りながら飲み続けなければいけない現状が、「仕方ない」で片づけられないことを…。☆☆☆☆
読了日:02月23日 著者:夏川 草介


言葉の流星群言葉の流星群
読メさんが読んでみえて、影響されて読みました。今まで単純に、リズムや色彩や固さを感じて勝手に読んでいた詩が、池澤夏樹さんの解説で、より生々しい感情や孤独を伴って立ち上がってきました。☆
読了日:02月23日 著者:池澤 夏樹

つるかめ助産院 (集英社文庫)つるかめ助産院 (集英社文庫)
おなかの底から、ほっこりと暖かさと強さをいただきました。昔、「人を傷つけるのも人だけど、人を救うのもやっぱり人なんだよ」と言われたことがあります。そんな言葉と、人の優しさと、善意を、単純に信じられるような、暖かくて優しい気持ちを思い出しました。☆☆☆☆
読了日:02月21日 著者:小川 糸

もうすぐもうすぐ
妊娠、出産に対する現在の問題を描いた作品。男性がここまで書いたことに、まず驚きを感じます。産科の医師の「もしかすると、この国は滅びようとしているのかもしれません。どんどん子供を産みにくくしている」の言葉にはとても同感しました。35歳を過ぎたら妊娠しにくくなるというのも、とても実感できる話です。そして、産科の医師が減り続け、産むところが次々となくなっているということも。問題提起の本として、なかなか面白かったです。☆☆
読了日:02月21日 著者:橋本 紡

晴天の迷いクジラ晴天の迷いクジラ
情け容赦ない状況なのに、なんだか時々、ほっこり救いがある。由人いいやつだな〜。なんてつぶやきたくなる。文章も雰囲気も空気感もリズムも好みなので、読んでいて変な安心感があります。生きていくことの辛さを、まっすぐにそのまま受け止めて、それでも生きよう、と思わせる素敵な本でした。
☆☆☆☆
読了日:02月19日 著者:窪 美澄

神様のカルテ (小学館文庫)神様のカルテ (小学館文庫)
久しぶりに、病院の雰囲気を思い出しました。慢性的な疲労、睡眠不足、コーヒーで荒れた胃、頭痛、それでも病棟に向かう瞬間、そして、圧倒的な無力感と、他の選択はなかったのかとの思い。でも、この本の読後感が良いのは、人間関係のやわらかさのせいだと思います。お互いに支えあう人の優しさが、闇を照らす灯りになっているのだと思います。☆☆☆☆
読了日:02月18日 著者:夏川 草介

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