紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

牛田智大さんラフマニノフピアノ協奏曲第2番に思うこと。

先日の続きです(^^ゞ

体調不良の中で聴いた牛田さんのラフマニノフピアノ協奏曲第2番。
そのときの自分は貧血だし、ふらふらだし、いつもみたいに集中できていないし。
そんな状態で聴いておいて、
そして何を感想に書くのかという気持ちも、いまだにありますが。

ちょっと、もう少しだけ書きたいことを書いておこうと思いました。

あれから少し落ち着いて、今感じているのは
あの日聴いた牛田さんの演奏は、
「とても大きな器のほんの一部を見た(聴いた)のではないか」
という感覚です。

15歳の渾身の演奏でした。
とても素晴らしかったと思っています。
でも、まだ、きっと変化する。

冒頭のピアノの入り。
これは私の勝手な解釈ですけれど、
深い鬱の闇から響くような音と解釈しています。

牛田さんの音は、重みも大人らしさもありましたが
音が若い。

この若さが、今の彼のかけがえのない魅力です。
でも、年を重ねられた彼が、次に弾いたら、もっともっと深い音を
聴くことができるのではないだろうかと思うのです。

二楽章の音色も、全力でピアノに、そして音楽に立ち向かうかのよう。
それは、若者の演奏として、大変好ましいです。
そして、今しか、この一瞬でしか有り得ない、一期一会の演奏であったと思います。
だからこそ、牛田さんがもっと人生に余裕が出てきて
もっと音の多彩さが出てきた時の演奏を聴きたい。

三楽章は、私が半分気絶していたので割愛します(-_-;)
なんといっても、最後に「ブラボー」の声があったことさえ
聴こえていない。拍手もほとんど聴こえなかったという状態だったので。
(なんてもったいないことを、してしまったのか(>_<))


牛田さんの、ラフマニノフピアノ協奏曲第二番の初披露。
これは、ものすごく大きな完成への第一歩なんだろうなと。
未来の可能性を果てしなく感じる演奏だったと思うのです。

未来の牛田智大というピアニストへの期待
20代30代になった彼のラフマニノフピアノ協奏曲2番を聴きたいと
心の底から切実に願ってしまいました。

牛田智大さんが30代って…、まだ15年もありますよ(^_^;)
15年って、なんか果てしない未来な気がします。
しかも、牛田さんに、その果てしない時間をずっとピアニストでいてほしいと
願ってしまうってことなんですよね。
過酷な職場と知っていながら…。

ごめんなさい。
欲張りで、わがままな、一ファンの願いです…。

そして、大人になった彼の演奏を聴くためには
私も長生きしなくてはね。
…15年かあ…。