紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

じゅうろくプロムナードコンサート2014 感想(後編) 

じゅうろくプロムナードコンサート感想の続きです。


とても楽しみにしていた、チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番です。


以前サラマンカホールで聴いた時と比べると、牛田さんの演奏は
ずいぶん余裕が出てきたという感じがしました。

牛田さんは、はじめのころ、弱音がとても美しいピアニストだと感じていました。
最近は、その弱音の美しさに加えて、力強い音を手にされようとしてみえるように
感じます。

それに今回は、音色への工夫がすごくて、
いかに多彩な音で音楽を彩るかを考えてみえるかのように聴こえました。

あと、ペダルの踏み方がおもしろくて。

以前ご本人がインタビューでおっしゃてみえたとおり
ずいぶん長い間ペダルを踏みっぱなしにされたりするのです。
でも、響きはにごらない。
ペダルを踏みっぱなしにするなんて、ずいぶん怖いことのように思えるのですが…。

ピアノの音を、ひとつひとつの音の連続として捉えるのではなく
会場に響き渡る複数の音の響きあいとして捉えるという感覚なのかな?と
思いました。(それが、音ではなく、響きとして捉えるということなのでしょうか?)

ピアノソロになるところは、本領発揮!!
という感じで、とってもよかったです。
特にやわらかな響きの部分は、牛田さんらしい風情があり
品があり、優しく、とても素晴らしかったです。

本当にこの方はソリストなんだな…と。

今回のチャイコフスキーの1番は、サラマンカで聴いた時よりも
濃いめの味付けといった感じがしました。



牛田さんのコンチェルトと、私の体調不良は、ここ最近妙に仲良しです。
前回のラフマニノフに今回のチャイコ…。
2度あることは3度ある…と申しますが
来年7月の名古屋国際音楽祭のチャイコの時には
3度目の正直ということで、無事に全て聴けることを
心から願っています。

本当に今回、大好きなチャイコフスキー交響曲の5番が
聴けなかったのが、残念でならないです(>_<)
しかも、アンコールがこれまた大好きな
「弦楽セレナーデ」の「ワルツ」だったとは…(:_;)

そして。
牛田さん、大好きなので、また彼の舞台に行けることを
心から願っています。
(チケットはもうあるのですよ(^^ゞしかも複数。
 行けるかどうかがいつも問題なんです)