紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

願うから

「願うから、哀しいんだ。願うから、絶望するんだ。だから、願わなければいい。何も望まなければ、何も自分を傷つけないんだよ」
そう言って笑っていた人は、今はどうしているのかな。
そう言いながら、彼が、本当はいろんなものを望んでいて、いろんなことを願っていたことを知っています。でも彼は、愛する人の望みをこそ優先して、こんなことを言っていたのを知っているんです。
だから、彼がこうやって言うのを聞いているのは、いつもちょっと辛かった。
「うん、そうですね」ってうなづくことができなかった。だからいつも、どうしていいかわからずに
曖昧に笑うことしかできなかった。

「どんどん願いなさい。チャレンジこそが大切なのです。願い、それを叶えようと努力すれば、必ず壁にぶち当たる。それでも努力すれば、傷つくだろう。人を傷つけ、自分が傷つくこともあるだろう。でも、努力の中からしか、夢をつかむ力は生まれないのです。壁にぶつかり、傷つくことで、人は成長するのです」そう、力説していた人は、今も元気です。
たくさんの仲間と、いくつもの反感を背負いながら、背を伸ばして歩いています。

「願い」を胸に抱く時、この二人の姿が瞼に浮かびます。