紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

ヤン・リシエツキさんのショパンのエチュード

三連休が終わって、やっと聴けました(*^_^*)
リシエツキさんのショパンエチュードのCD。

10-1から、とっても素敵=^_^=
いきなり、ハート鷲掴みです。
家事のBGMにしようと思ったのですが、それは中断。
腰を落ち着けて、しっかり音と向き合うことにします。
BGMにできない音楽。(それは凄いことです…)

詩情にあふれていて、練習曲であることを忘れ、
曲の風景に見惚れます。
そう、曲の向こうに、景色が見える。

広い空、草原、息づく命。
鹿の跳ねる音、虫たち、木々の葉のこすれる音
草を揺らす風。
そんな景色が見えてきそう。

妄想全開ですね(^_^;)

この方の音楽からは、不思議なくらい自然の風景と
たくさんの命の息吹を感じます。
音の中に呼吸があって、歌があって、命がある。

彼の音楽は詩そのもの。
CDは、まるで詩集を次々と朗読しているよう。

たくさんの景色、たくさんの心、たくさんの想い
さまざまな、移りゆくものたち。


そして、25-11木枯らしから25-12は
物語のクライマックス。

なんでかな。初めて聴いたとき涙が出ました。
心の奥をひっかかれたみたいで。

右手のやわらかな、なめらかな響きと
左手の胸を突き刺す音。

これに、心を揺らされるのかもしれません。

聴いていると、安心するというより
ぎゅ〜と心が揺すられて、
幸せな気分になったり、哀しくなったり、優しい気分になったり
苦しくなったり、なんだか忙しい…。

それほど、没頭させられるCDでした。

一日に何度も聴くのではなくて、
音楽にたっぷり浸りたい時に、自分の感覚を全て使って
じっくり聴きたいと思います。

ひとつひとつの音は
ポリーニやランランのほうが好きだけれど。

まるで、物語を聴いているような
このリシエツキさんのCDは、
多分、これから何度も聴くのだろうなと思います。
そして、とても好きなCDになるのだろうな、と思います。

そう思って、今解説を開いてみたら、
「どの曲も物語を語っているようであるべきだ」との言葉が
載っていました。本当にそのとおりの音楽だと思います。

ヤン・リシエツキさん、もう二度と忘れられないピアニストです。
来日されたら、多少無理してでも、聴きに行きたいです。
(くう、今までにも何度も来日されていたのですね(:_;)
 もっと早くに気付いていれば…)