紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

4月分 読書メーターまとめ

今月もあまり読めず(;_;)
もう少し、落ち着いて読む時間を取れるようにならないかなあ。
ロシア語まで手を出しているので、よけい読む時間がないのですね(^_^;)
あ、ブログにかける時間が増えているのも、いかんのですね。
結局は、自業自得。

今はちょっとヘッセにはまり中です。
今は「春の嵐」を読んでいますが、途中まで読んでいたら
「あ、これ、中学の時に読んだ、あれだ!」と気づいてから、ペースダウンしてしまっています(^_^;)そうなんです。ヘッセは中学で一度はまっていたのです。あの時とは、感想がまるで変わっているのが面白いです。
同じ人間が、同じ本を読んでいるのにね。年月がたち、いろいろな経験をすることで、読む側が変化してくる、ということなのでしょうね。当然のことだけれど、同じ本を読むことによって、感銘を受ける場所が違ったり、感情移入するところが違ったり、自分の変化が浮き彫りになって面白いです。
名作は、どの年齢になっても、いろいろな側面から読むことができて、良いです。



2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1295ページ
ナイス数:509ナイス

繕い裁つ人(6)<完> (KCデラックス Kiss)繕い裁つ人(6)<完> (KCデラックス Kiss)感想
実は一着だけ、とっても高価なコートを持っている。どうしても踏ん張らなければいけないときに、お金がなかったけど、大奮発して購入しました。暖かくて、身体に緩やかに添ってくれて、軽くて。気持ちを奮い立たせて、背を伸ばし、顔を上げることができました。泣かずに笑うことができました。このコートに恥じない自分であろうとして。よかった。市江はきっと、ずっと背筋を伸ばして、自分の道を歩くのだろう。手を取り合って。
読了日:4月28日 著者:池辺葵
繕い裁つ人(5) (KCデラックス Kiss)繕い裁つ人(5) (KCデラックス Kiss)感想
自分が「素敵」と思えるものを、きちんと見つけること。欲しいものを欲しいと思うこと。どうしても欲しいものを、きちんと自分で見つけること。欲しいものを欲しいと言って、それをきちんと手にいれて、絶対に手放さないこと。それができる人は、一見わがままに見えてしまうのかもしれないけれど。素敵な人なんだと思う。でも、欲しいものが、両立しなかったりするから、切ないのだよね。とても。
読了日:4月28日 著者:池辺葵
サロメ (岩波文庫)サロメ (岩波文庫)感想
もしかしてサロメが望んだのは、単なるヨカナーンへの口づけだけじゃなくて、自分の死だったのかもね。
読了日:4月20日 著者:ワイルド
ちはやふる(27) (BE LOVE KC)ちはやふる(27) (BE LOVE KC)感想
ちはやが、かるたをしていない(;_;)それを太一に知られないようにするちはやが切ない。(太一が知ったら、それはそれは、傷つくだろうし…)周防名人がまたしても良い味を出しています!(周防名人好きやわ〜)太一と周防名人は、良い仲間になれるかもしれないけれど、このままではいけないコンビだと思う。彼らの心を動かすものを持つ(と思う)ちはやと新の動きに大注目。菫ちゃんがあまりにも良い子で、じ〜んとしてしまった。あと、深作先生がいい。あんな素敵な先生に出会えた高校生活だから、ちはやは先生になりたいと思ったのだと思う。
読了日:4月18日 著者:末次由紀
シッダールタ (新潮文庫)シッダールタ (新潮文庫)感想
ヘッセ創作のシッダールタ。仏教系学校に通ったことのあるものにとっては、はじめ少し混乱した(シッダールタが仏陀に会うってどういうこと!)が、ヘッセの「デミアン」からの思考の変遷と考えるとわかりやすいように思う。前半、愛される者でありながら、愛することのないシッダールタがひたすら哀しかったが、彼が我が子に出会って以降の愛と煩悩にまみれ、その中で開かれてゆく思想に胸を打たれた。時と言葉と愛と世界との関わりについて深く思い悩むことのある方へ、お勧めの一冊。
読了日:4月16日 著者:ヘッセ
夜な夜な短歌コミュ 1周年記念歌集夜な夜な短歌コミュ 1周年記念歌集感想
一周年おめでとうございます。同じ桜を眺めても、さまざまな風景と心情が綴られており、とても良かったです。ちくわ村長さんの歌と、7ページめが特に気に入りました。でも、どの歌も素敵!また皆様の歌を読ませていただけるのを、楽しみにしています。
読了日:4月11日 著者:夜な夜な短歌コミュ
デミアン (岩波文庫 赤435-5)デミアン (岩波文庫 赤435-5)感想
ヘッセの本はいつ読んでもやっぱり打ちのめされる。これだけ年とったから、もうちょっと離れて読めるかなと思ったのに、結局のめり込んでいた(苦笑)「神的なものと悪魔的なものを融合する神、アブラクサス」。カインのしるしを持つもの。孤独で、星を抱きしめるもの。それでも、エヴァ夫人の語る愛、そして、デミアンの言葉が暖かい。「きみはたぶん、いつかまた、ぼくを必要とすることがあるだろうね。ぼくはそんな時、来はしないよ。そんな時はね、君自身の心に耳をかたむけなければならない。そうすれば、ぼくがきみの中にいることがわかるよ」
読了日:4月10日 著者:ヘルマン・ヘッセ
肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)感想
これは「愛」の物語である前に「肉体の悪魔」を持つ人の物語のように感じた。 マルトの言葉が生々しい。「帰って、といったのは、愛しているからよ」「ジャックと幸福になるより、あなたと不幸せになるほうがいい」。なんて、ありきたりな。人妻であるマルタが言いそうな言葉であることか。そして、それを聞く主人公の心情が、当時の激情に翻弄された行動と、振り返った後の冷徹な言葉で綴られる。若い時の愛を思い返せば、恥ずかしいまでのナルシズムとエゴにまみれた残酷さが見えるばかり。愛の残酷さを見事に切り取った文章はあまりにも美しい。
読了日:4月3日 著者:ラディゲ

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