紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

ひとつの区切り

今週は、小学校も卒業式がありました。
もうこれで、ほとんどの学校で卒業式が行われたのでしょうか?

今週のはてなのお題は「卒業」でした。


昨日、母の「一周忌」を行いました。
あれから、もう一年が経とうとしています。
今日は、朝からお墓参りに行ってきました。

一年前とは、気づけば、ずいぶん生活も変わり
新しい家族である猫も増え
生活習慣もいろいろ変化し
自分の心の形まで、ほんの少し変わってしまったようにも思います。

この一年。
実は、なかなか小説を読む気になれませんでした。

母が亡くなるまで、母の病室で
私は母に寄り添いながら、小説を読んでいました。
母がいつでも、話しかけられるようにと思って。

でも、母は、ほとんど話かけてくることはありませんでした。
苦しかったのか、
何だったのか
今となってはわからないのですが。

本を読んでいるのではなくて
あの、貴重な時間を、そんなことに使うのではなくて
もっと母と話せばよかった。
せめて、手を握ればよかった。
あんなに痛がっていたのだから
もっと身体をさすっていればよかった。

本を開くと、そんなことばかりが
頭をよぎってしまい
特に、日本の小説家のものは
なかなか、読み進むことが難しかったのです。
本を読んで楽しむことが、
まるで罪悪のようにも感じられていた頃があるのです。

八つ当たりかもしれません。

「一周忌」が終わって
自分にもよくわからないのですが
何か、胸に蓋をしてつっかえていたような部分に
小さな風穴が開いたような気がしました。
ほんの少しなのですが
気持ちの区切りがついたような気がしています。

今日、久しぶりに、素直に本が読みたくなりました。

最近、全然本を読んでいないから
読まなくては、などという感じではなく
「あ、今少し時間があるから、本が読みたいな」と。
ごく自然に。

何かから、ひとつ「卒業」したのかもしれません。

この一年、気になる本は、買いだめしてあったりします。
少しずつ、無理のないように、また
読んでいけたらいいなと思っています。