紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

2022年 8月読書メーター

8月末からコロナ感染し、ずっと寝床暮らしでした。

この夏は、どうにも体調不良ではじまり、体調不良で秋がやってきています。

 

庭が草だらけになってしまった。とほほ。

 

 

8月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2945
ナイス数:178

同志少女よ、敵を撃て同志少女よ、敵を撃て感想
本屋で初めて見た時は、なぜ日本人がわざわざソ連の女性兵士の本を書いたのかわからず「ミリオタの本か?」と思い拒否感を持った。後程、作者がロシア文学者の奈倉有里氏の弟と知り、ムチャクチャなことは書いていないだろうと、本を手に取った。時代考証等も細部まで違和感のない作品だった。しかし、だからこそなのか、ライトノベル的な文体、キャラクター、話の流れが私には魅力的には思えなかった。しかしそれが作者の狙いなのだようし、多くの読者を獲得したのだろうから、それで良いのだろう。
読了日:08月26日 著者:逢坂 冬馬
エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼] (角川文庫)エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼] (角川文庫)感想
冒頭で、室内犬の姿の神様の抜け毛に文句を言っていた主人公が、時を遡る時間旅行に行き、意識体として自分自身が「神のような」振る舞いをする事になってしまう。この経験は、どのような影響を及ぼすのだろう。 次作に期待してしまう。
読了日:08月22日 著者:荻原 規子
黄金の王 白銀の王 (角川文庫)黄金の王 白銀の王 (角川文庫)感想
長く殺し殺されを続けていた2つの氏族が、国のために争いを終わらせようと困難に立ち向かっていく物語。 人間とは、これほど理性と知性で感情を抑えて生きられるものなのだろうか。最近人間のおぞましさ、エゴの醜さ、智をこそ憎む人の心に触れることが多かったからか、 鮮烈なまでの主人公たちの生きざまに魅かれた。 権力を持つものが、腐り果てていく話ばかり聞くことが多かったため、権力の誘惑にさえも打ち勝てる、人からの評価よりも己のなすべきことをなせる力を持つ彼らが、あまりにも眩しかった。
読了日:08月12日 著者:沢村 凜
ここは今から倫理です。 7 (ヤングジャンプコミックス)ここは今から倫理です。 7 (ヤングジャンプコミックス)感想
高柳先生の学生時代からの変わりっぷりが、その間にあった出来事を想像させられて、いささか厳しいものがあった。 そのあたりは、今後描かれることはあるのだろうか。 「何故人を殺してはいけないのか」の授業。こういった話し合いの場を持てること、これを冷笑しぶちこわしにしない生徒たちであること、など、とても興味深い。話し合える基盤が作られているのだろう。
読了日:08月04日 著者:雨瀬 シオリ
ここは今から倫理です。 6 (ヤングジャンプコミックス)ここは今から倫理です。 6 (ヤングジャンプコミックス)感想
新刊が出ていてこちらから慌てて読んだ。 自分の思考を言語化する大切さを改めて実感。 思考は言語によって行われているからこそ、思考を言語化するための語彙力、そして思考を言語化する訓練は、自分の思考を組み立てる上でも、自分が何を考えているのか自分で理解するためにもとても大切なこと。
読了日:08月04日 著者:雨瀬 シオリ
ちはやふる(49) (BE LOVE KC)ちはやふる(49) (BE LOVE KC)感想
次で完結。50巻で完結とはなんとも感慨深い。
読了日:08月04日 著者:末次 由紀
薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)感想
西域編最終巻、かな?どんどんと世界も設定も広がっていくように思えるのだけれど、(違う国の要人(伏線?)まで出てきた)このシリーズ、完結するのだろか…。 気長に次を待ちます。可能なら1、2年で新刊が出てくれると嬉しいのだけれど。。。
読了日:08月04日 著者:日向夏
エチュード春一番 第二曲 三日月のボレロ (角川文庫)エチュード春一番 第二曲 三日月のボレロ (角川文庫)感想
神である犬を飼っている主人公が、何らかの能力者であると思われ狙われるようになる。神である犬(時々人間の映像)も、犬でありながらノートパソコンを使ったり本を読んだり映像を思い浮かべるとなかなかに楽しい。主人公の周りにも不穏な動きをするもの、味方となるものなどが出てきたけれど、今後どうなるのか楽しみ。
読了日:08月04日 著者:荻原 規子
エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード (角川文庫)エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード (角川文庫)感想
神が憑いた犬を飼う事になった主人公美綾。しゃべる犬、神の話すことが興味深い。神視点からの幽霊談義など、「そう捉えるのか!」と思うことなど多い。設定のわりに淡々と1巻が過ぎてしまったが、次巻からもう少し動きがあるのだろうか?とのことで次へ。
読了日:08月04日 著者:荻原 規子

読書メーター

2022年 7月読書メーター

7月は入院中とその後の体調不良の間にライトノベルを一気読みしておりました。

 

手術後半月した頃に

お腹の調子が絶不調になり、

病院にかかりたいと思ったのですが(お薬が欲しかった)

病院には何時間も電話がかからなかったり

症状があるなら(熱はなかったのですが)診療はできないと拒否されたり

なかなか大変でした。

結局は、何時間も電話をかけ続けて、診療時間ぎりぎりに電話がつながった

お医者さんに診ていただくことができ、本当に助かりました。

 

調子が悪くなっても、病院で診てもらえないというのは

とても心細いものですね。

そして、体調が悪い時に、何時間も電話をし続けるのも

なかなかに厳しいです。

 

それでも、医療関係の方々は、本当に懸命にやってくださっていて

頭が下がります。

ありがとうございます。

 

軽症ならば受診を控えてと言われますが

どこからどこまでが軽症なのか

そして、

診断もされないのならば、仕事にも出て行かなければならないのですから

 

せめて、医療を圧迫しない方法での

検査の確立、ワクチン接種ができないものなのか

 

ついつい考えてしまいます。

 

 

疫病、元首相暗殺、カルト宗教と政治の癒着、隣国の泥沼化する戦争、

緊張高まる国際関係。

なんとも不安要素満載の日々でありますが、

思考放棄することなく、

今過ごすことのできる、かけがえのない日常を大切にしていきたいと思っています。

 

 

 

 

7月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:717
ナイス数:49

薬屋のひとりごと 11 (ヒーロー文庫)薬屋のひとりごと 11 (ヒーロー文庫)感想
陸孫大活躍ですが、このような形になるとは思っていませんでした。これを読み終えた途端に、安倍さん撃たれるし…。
読了日:07月08日 著者:日向 夏
薬屋のひとりごと 10 (ヒーロー文庫)薬屋のひとりごと 10 (ヒーロー文庫)感想
ついに蝗害が発生。陸孫大活躍!以前の舞踏会の時から思っておりましたが、良いキャラです。今後活躍期待!と思っていたんですよ。
読了日:07月08日 著者:日向 夏
薬屋のひとりごと コミック 1-9巻セット薬屋のひとりごと コミック 1-9巻セット感想
入院の時に、気軽に読める本として病院に持ち込む一気読みしました。勝手なイメージで宮廷謎解きものだと思っていたのですが、違ったようでした。壬氏のキャラクターが、主人公との距離感が変わると共に変化してくるのが、面白かったです。
読了日:07月08日 著者:日向夏/ねこクラゲ,七緒一綺/しのとうこ
僕と魔女についての備忘録(4) (フラワーコミックス)僕と魔女についての備忘録(4) (フラワーコミックス)感想
蛍の家族登場。朧は一番はじめに出てきていた猫さんですね。時の流れが違うことの残酷さでもあるけれど、魔女さんの外見が年をとっていかないことは、やっぱり凄い。残酷な可能性だ。
読了日:07月08日 著者:三つ葉優雨

読書メーター

2022年 6月読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:527
ナイス数:55

 

7月は、月初めに内視鏡手術を受けてきたせいか

気候のせいなのか、体調がいまひとつで

気が付けばもう7月が終わろうとしております。あら、困った。

 

パソコンの調子がやはり良くなくて困っております。

パソコンって数年ごとに買い替えるものなのかしら…。。

私の機械音痴が問題なんですよね。ふう。


源氏物語 若紫源氏物語 若紫感想
青空文庫にて読了。 有名な若紫。久しぶりに読んだけれど、、 娘を育ててから読むと、源氏の行動にかなり違和感を感じてしまいました。 身分が高くて、何をしても許される立場だからこその、さまざまな行為に、「それで良いのか?」と思ってしまう。若くて怖いもの知らずなのだろう。 これからの展開を知るからこそ読めるのかもしれない。
読了日:06月15日 著者:紫式部・与謝野晶子
アルスラーン戦記(17) (週刊少年マガジンコミックス)アルスラーン戦記(17) (週刊少年マガジンコミックス)感想
作者コメントに一番笑いました。ギスカールが人気。中学生で読んでいたころにはわかりませんでしたが、今はわかります。オジサンの悲哀。
読了日:06月14日 著者:荒川弘,田中芳樹
異世界猫と不機嫌な魔女(2) (ビッグコミックス)異世界猫と不機嫌な魔女(2) (ビッグコミックス)感想
猫の愛らしさを詰め込んだ漫画。じゃれてくる猫の手の可愛さとか、おなかを出して寝ている猫の愛らしさとか、あくびをする様子とか、遊びに誘ってくることとか、やわらかな毛並みとか、ベッドにもぐりこんできて、猫の寝息で目が覚めたりとか、尻尾をぱたんぱたんしてこちらの作業を邪魔してくるとか、とにかく、そんな猫の可愛さが満載です。ファンタジーとしてもお話しがはじまってきており、これからも楽しみです。
読了日:06月14日 著者: 
僕と魔女についての備忘録【デジタル限定特典付き】(3) (フラワーコミックス)僕と魔女についての備忘録【デジタル限定特典付き】(3) (フラワーコミックス)感想
小さかった渉くんがもう大学生!猫の蛍はどれだけ生きられるのかも心配になってきたぞ。今回はにわ様がとても素敵でした。かっこいいおばあさんが出てくる漫画って良いですね。この漫画、電子で出されているものですが、絵もとても好きなので、是非とも紙の本で欲しいです。
読了日:06月14日 著者:三つ葉優雨
僕と魔女についての備忘録【デジタル限定特典付き】(2) (フラワーコミックス)僕と魔女についての備忘録【デジタル限定特典付き】(2) (フラワーコミックス)感想
渋柿の渋抜きをする魔女さんがついに登場です。世界が細かく作りこんであって、読み応えがあります。パンケーキがとても美味しそう。長い時間を生きる魔女と、ぐんぐんと成長していく渉の時間の流れのせつなさや、ひととひと(そして猫)との間の優しさや思いやりに、気持ちが優しくなります。今度濃いココアをオレンジジュースで割って飲んでみたい。
読了日:06月14日 著者:三つ葉優雨
僕と魔女についての備忘録【デジタル限定特典付き】(1) (フラワーコミックス)僕と魔女についての備忘録【デジタル限定特典付き】(1) (フラワーコミックス)感想
電子書籍の試し読みから、はまった漫画です。 日本に普通に生きる魔女の世界観が、面白いです。 僕と魔女さんと黒猫蛍の日常が優しくてやわらかくと、ほっとします。美味しいスープを作りたくなります。
読了日:06月14日 著者:三つ葉優雨
初めて恋をした日に読む話 15 (マーガレットコミックスDIGITAL)初めて恋をした日に読む話 15 (マーガレットコミックスDIGITAL)
読了日:06月14日 著者:持田あき
初めて恋をした日に読む話 コミック 1-14巻セット初めて恋をした日に読む話 コミック 1-14巻セット感想
電子書籍にて一気読み。電子書籍は一気に読めてしまうから怖いです。 東京大学合格を目指す高校生男子と東大受験しかつて失敗した講師の物語。と書くと、違う物語のようですね。 メインはたぶん恋愛ものなのですが、大学受験のノウハウが興味深かったです。
読了日:06月14日 著者:持田あき
異邦人(いりびと) (PHP文芸文庫)異邦人(いりびと) (PHP文芸文庫)感想
震災の後、放射能汚染を避けて、東京から京都へとやってきた妊婦の菜穂が、一枚の絵の美しさからその作者へとのめりこんでいく様子が狂気とも思え、面白かった。ラストの解決は、彼女の行動を正当化するために思え、少し残念だった。
読了日:06月06日 著者:原田 マハ

読書メーター

2022年 5月読書メーター

最近は、一か月に一度の更新になってしまいました。

最近、パソコンの調子が悪かったのですが

ソフトをひとつ削除したら、少し調子が良くなりました。

これで、もうしばらく使えると良いのですけれど。

 

普通、パソコンって、何年くらいで買い替えするのでしょうか。

パソコンとスマホと、どちらも買い替えていこうとすると

なかなかに難しいので

どうするのが良いのかと思う日々です。

 

 

 

 

5月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:625
ナイス数:17

失われた時を求めて 4~第二篇「花咲く乙女たちのかげにII」~ (光文社古典新訳文庫)失われた時を求めて 4~第二篇「花咲く乙女たちのかげにII」~ (光文社古典新訳文庫)感想
少しずつ読み進めて読了。サン・ルーやアルベルチーヌなど魅力的な登場人物が現れる。眩しい光の海辺のリゾート地バルベックの夏で過ごす青春の日々の、そこここに差し込む影が見える。この先を読んでから振り返ってまたここの地点に戻ってきたら、この光と影はどのような印象を私にもたらすのだろう?一人の人間の中に潜む、いくつもの顔、矛盾、様々な人から見たある人物の姿の変化。一つの事柄の中に含まれるいくつもの意味。複雑で厚みのある世界を大切に読んでいきたい。
読了日:05月19日 著者:プルースト

読書メーター

2022年 4月読書メーター

4月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:51
ナイス数:45

 

気が付けば、もう5月も半ばになっていました。

時間が経つのが速すぎて驚かされます。

 

今の季節は忙しくしているため、本に向かう時間がとれません。

やはり寂しいですね。

電車に乗っている間だけでもと思うものの、

ついスマホSNSをぼんやり眺めてしまいます。

 

むむむう。足りないのは気力と集中力??

 


源氏物語 04 夕顔源氏物語 04 夕顔感想
若き光君が、あたかも「恋をするために恋をする」かのように、あちらこちらの女性に手を出している。 失ったもの、手に入らなかったものに執着し、今手の内にあるものは、いくらかぞんざいに扱う、かのように思えるのは気のせいだろうか?でも人とは、そんなものかもしれない。
読了日:04月21日 著者:紫式部
異世界猫と不機嫌な魔女(1) (ビッグコミックス)異世界猫と不機嫌な魔女(1) (ビッグコミックス)感想
異世界転生ものも、ついに猫まで転生するようになっているようです。かつて国の英雄だった魔女が、今は魔法を封じられ、人々から気味悪がられながら、街はずれに住んでいる。彼女が呼び出したのが巨大化した転生してきた猫。この猫が猫としてとても猫らしく愛らしい。そして、老いた魔女の寂しさとプライドと、猫との暮らしが不思議な愛しさを感じます。今気に入っている漫画のひとつです。
読了日:04月21日 著者: 
星降る王国のニナ コミック 1-7巻セット星降る王国のニナ コミック 1-7巻セット感想
電子書籍で一気読みしてしまいました。電子書籍はついうっかりまとめ買いをしてしまうのがいけません…。ああ、やってしまった。 ファンタジー漫画。 温かい人間関係を知らず、多分初めて、こころからニナを愛おしいと思ったセトが、ニナは他の男を守るために自分を愛しているふりをしていたと気づいてしまったのは、とても辛い。
読了日:04月07日 著者:リカチ

読書メーター

2022年 3月読書メーター

読書メーターに登録を始めてから1000冊めの本が

「蒼ざめた馬」であったようです。

ロシアの本(これは正確にはソビエトの本かもしれません)を読んでいると

感性の違いなのか、少しの違和感を感じることがありますが

同時に、やはり同じ人であるとの感覚を抱きます。

 

ロシアとウクライナとの戦争の中で読んだ3冊の本(戦争は女の顔をしていない、赤い十字、蒼ざめた馬)は、すべて見ている点は違うものの、どれもが、

人の命を踏みにじる痛みと悲しみに溢れていました。

 

それでもなお、戦争が行われる痛みに、心が焼かれる日々です。

 

 

3月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:1143
ナイス数:95

【コミック】荒ぶる季節の乙女どもよ。(全8巻)【コミック】荒ぶる季節の乙女どもよ。(全8巻)感想
青春の悩みを真正面から描いていて好感が持てました。夜の校舎っていいですよね。大好きです。色を失っていつもと違う顔を見せている校舎の青と青春の青を鮮烈に描いていて、またとても美しい表現をされていて、清々しく素敵なコミックでした。
読了日:03月31日 著者:岡田麿里,絵本奈央
戦争は女の顔をしていない 3 (単行本コミックス)戦争は女の顔をしていない 3 (単行本コミックス)感想
今この本が日本でちゃんと出版されることのありがたさを感じます。これらの本が出版されなくなる日が来ないようにしなければならないと思っています。「戦争の辛さを知った人達はお互いをいたわりあうようになる」そう信じて戦った人達が今また戦争が起こっていることに憤っている。 そう憤っている。今もまた戦争は起こっている。
読了日:03月31日 著者:小梅 けいと
源氏物語 03 空蝉源氏物語 03 空蝉感想
空蝉が源氏に魅かれつつも受け入れないのは、妻である立場だけではないと思う。この後に、源氏の恋人となった人達が陥る無限の闇を感じ取ったのではないだろうか。空蝉が源氏を受け入れていれば、源氏にとって空蝉は、簡単に忘れることのできる女となっていたのだろうか。 それにしてもこの物語、冒頭から失うことの言い知れぬ悲しみが続く。 帚木の次は空の蝉。手に入れようとすれば儚く消えてしまうことの繰り返しだ。そして次は夕顔。
読了日:03月27日 著者:紫式部
源氏物語 02 帚木源氏物語 02 帚木感想
続いて帚木。以前読んだときは、女性をあれこれ批評するのに気分が悪くなり、気軽に人妻に言い寄る源氏に呆れかえったのですが、今回は、この「帚木」の言葉にひっかかりながら読みました。帚木「遠くからはあるように見え、近づくと消えてしまうという、ほうきに似た伝説上の木。転じて、情があるように見えて実のないこと、また、姿は見えるのに会えないことなどのたとえ」。これは、身に覚えがある痛みです。帚木は、現在長野の園原にある月見堂の裏手にあると聞き、いつか尋ねてみたいと思っています。
読了日:03月23日 著者:紫式部
源氏物語 01 桐壺源氏物語 01 桐壺感想
ネットで平家物語を探していたはずなのだけれど、気が付いたら青空文庫源氏物語を読んでいました。あれ? 桐壺。以前は恋愛にばかり目がいったのですが、今は、桐壺を失った母の悲しみに、帝の嘆きに心打たれました。非常に面白いのですが、時々注釈が欲しくなります。そのあたりは青空文庫だからないのか、もともとないのか、どちらなのでしょうか。そしてこの訳は与謝野晶子の主張がどこまで入っているのか。ついつい原文と比較したくなります。原文を買うかどうか検討中(;^_^A
読了日:03月23日 著者:紫式部
赤い十字 (集英社文芸単行本)赤い十字 (集英社文芸単行本)感想
第二次大戦中のソビエトで、捕虜になると敵に寝返ったとされて、その家族も銃殺や強制収容所に送られていたことを初めて知った。赤十字が捕虜交換を求めて送ってくる捕虜の名簿がソビエトでは「裏切者」の名簿となっていたことも。ソ連外務省で働いていたタチアナは夫の名前を捕虜名簿の中で見つけ、ある罪を犯す。終戦後、タチアナは夫が捕虜になったことで強制収容所へ送られ、子どもは孤児院へと送られる。人のおぞましさ、命があまりにも軽く扱われる息苦しさを感じた。それでも、目を背けてはいけない。日本も捕虜になるなと手榴弾を渡した。
読了日:03月11日 著者:サーシャ・フィリペンコ
老子 (講談社学術文庫)老子 (講談社学術文庫)感想
ここ数年いつも手元において、繰り返し読んでいる本といえば、この「老子」。あまりにも自然に読んでいたから、登録していないことに気が付いていなかった。 悩むこと、落ち込むことがあると、よくこの本を開く。 座右の銘は「上善如水」これ多分、入社試験の面接で答えたら、不採用になるやつじゃないかと思う。(だから自営業なんだな、自分)
読了日:03月08日 著者:金谷 治
蒼ざめた馬 (1967年) (晶文選書)蒼ざめた馬 (1967年) (晶文選書)感想
工藤正広訳のロープシン、蒼ざめた馬を読んだ。これ、訳者が大学の文学部在籍中に出版されたのですね。訳の言葉のリズム、言葉の選び方が美しかったです。 この本は、ロシアでテロリズムを行なっていたサヴァンコフ自身がロープシンの名前で書いたテロリストの本です。革命の為ならば人を殺しても良いのか、個人的理由で人を殺してはいけないのは何故なのか、人を殺すとは何なのか、愛していれば殺していいのか、法律とは何か。テロリズムによって殺した相手、処刑された仲間たち、テロリズムによって死ぬ仲間、そして失った後に何が残るのか。
読了日:03月06日 著者:ロープシン
伊藤くんA to E (幻冬舎文庫)伊藤くんA to E (幻冬舎文庫)感想
推しが読んでいたとのことで、読んでみました。 お金持ちのボンボンでイケメンでダメ男の伊藤くんに振り回される女性たち。 伊藤くんが顔が良いだけでモテる「もの哀しさ」が、なかなかにキツかったです。 クズケンの優しさと、莉桜が、ぎりぎりで踏ん張る姿が好印象でした。のたうちまわり、足掻き続ける自分を安全な場所から笑う伊藤くんを、「彼がずっと見ていてくれる」と思える莉桜の姿に胸を打たれました。強いなあ。
読了日:03月01日 著者:柚木 麻子

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2022年 2月読書メーター

先日、読書メーターに本を登録し始めてから、1000冊めになりました。

来月には、1000冊目の本の感想をこちらに移動します。

 

1000冊読むのに10年ほどかかりました。

漫画も多いので、あまりたくさん読めていないですね。

特にここ数年は、読む量がずいぶん減ってしまいました。

 

でも、しばしば良い本に巡り合えていることに、感謝です。

 

最近、死ぬまでに読みたい本のリストを作りました。

でも、きっとそれ以上に、いろいろ誘惑されて読むので、

なるべく急いで読まないと、読み切れないかなと

 

そんなことを考えています。

 

 

 

2月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:352
ナイス数:71

チェーザレ(13) 破壊の創造者 (モーニングコミックス)チェーザレ(13) 破壊の創造者 (モーニングコミックス)感想
完結と聞いていたので心の準備はできていましたが、 やはり終わってしまうのは、寂しいかぎりです。叶うなら、もっと先まで読みたかったです。 書き込まれた精緻な絵と、生き生きとしたキャラクターによって、この時代の空気感を一緒に味わえる漫画でした。 この作品に興味を持った時に「この本は紙媒体で持っておくとよい」と、読書メーターでアドバイスをいただけたこと、今でも心から感謝しております。 作者及びスタッフの皆様にも、たくさんの感謝を伝えたいです。 個人的にはジョヴァンニ様の優しさに魅かれました。
読了日:02月14日 著者:惣領冬実


ちはやふる(48) (BE・LOVEコミックス)ちはやふる(48) (BE・LOVEコミックス)感想
なんと次で完結とのこと。周防さんが、かるたに本気であること、本気になることを自覚しているのが、とても嬉しかった。眼が見えにくいことはで自分自身に制限をかけていたのではないかと思われるからこそ。
読了日:02月14日 著者:末次由紀


〈降誕祭の星〉作戦 ジヴァゴ周遊の旅〈降誕祭の星〉作戦 ジヴァゴ周遊の旅感想
ロシア語の翻訳をされてきた著者による、「ドクトル・ジヴァゴ」訳にあたって、ドクトル・ジヴァゴの朗読テープを読まれたアナスタシアさんの物語。とても美しい言葉で描かれており、豊かな読書時間を楽しむことができました。 「さあ、今日も生きよう、こんなにひとりぼっちであっても、生きること、生きて生きて、最後まで生ききること、と朝のアナスタシアは、つぶやき、そして朝の悲しみをそっと余白におき、孤独な一日を始めること、それにもたくさんの細々とした雑事があること、それらをぞんざいにせずに、きちんと動きながらも心の幸いをすこしでも夢見ること、アナスタシアは朝の支度にとりかかりました」 このような文章で、日常の愛と孤独と夢のある風景が綴られています。
読了日:02月06日 著者:工藤 正廣


チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1感想
登録忘れていたようです。チェルノブイリのダークツーリズム、このような旅があったことに驚いたのだけれど、非常に興味深かった。
読了日:02月01日 著者:東 浩紀,津田 大介,開沼 博,速水 健朗,井出 明,新津保 建秀,上田 洋子,越野 剛,服部 倫卓,小嶋 裕一,徳岡 正肇,河尾 基

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