紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

卒業しても

卒業シーズンですね。
正直3月の「お別れシーズン」が苦手です。
一番苦手です。
とても、とてつもなく淋しい思い出がいっぱいあるから。
だから、桜があまり好きじゃないのです。
だから、もっと前に咲く、梅が好きなのです。

学校の卒業は、それほど怖くない。
だって、学校の卒業で失うのは
「約束しなくても会える状態」と「今の立場」だけなんだもの。
本当に辛いのは
「もう二度と会えない」こと。
関係性の卒業です。

でもね。
会えなくなっても、残るものがあると思うの。

想い出もそうだけれど
そんな単純なものじゃなくってね。

大切な人と過ごした時間は、自分の中に変化をもたらしていると思うんです。あの人に出会ったから、好きになったもの。
あの人に教えてもらって、できるようになったこと。
あの人と話して、理解したこと。
あの人に影響された、ちょっとした、くせや習慣。

だから。
大切な人ともう二度と会えなくなっても
その人と出会うことで変わった自分自身が残るんです。
まるで、その人が自分の中にいるみたい。
そんな感覚、ありませんか?

今、ちょっと頭がぐちゃぐちゃで
上手く言葉を操ることができません。

母が、5日前に亡くなりました。
まだ、信じられなくて、
母が旅にでも出かけていて
ふと帰ってくるんじゃないかって思うくらい(苦笑)
突然だったから、余計にね。

それなのにね、
母が病院のベッドでのたうちまわって苦しんでいた姿も
何も話すことができなくなった姿も
目が昏くなった姿も
亡くなったその瞬間も
棺に納められていた時のことも
とても冷たい母の遺体も
葬儀の一瞬一瞬も
火葬場に入れられる瞬間も
お骨を拾った時のことも
まだ暖かい骨壺を抱えて見上げたら
桜の花が咲いていたことも
全部、全部、全部、頭から一瞬たりとも離れなくて。

そんな時のお題が「卒業」でした。
今年、お題にはできる限り全て答えようと思ったので
頑張ってみましたが…。
混乱した文になっていて、ごめんなさい。

それでも、本の紹介です。
四月は君の嘘
最近、アニメにもなった漫画です。
あれ?アマゾンからの貼り付けがうまくいかないです。
また、できるようになったら、やってみますね。
どうしたのかな?

桜咲く季節に、出会いと別れの季節に
読むにふさわしいのではないかな?
母の死によって、ピアノを弾くことができなくなった
主人公が、ひとつの出会いから、
母の死を乗り越えて、自分の運命を選び取ってゆきます。
夢と恋心と、愛にあふれた、とても素敵な物語です。