紅茶片手に読書している。そして音楽を聴きながら

本の感想、コンサート記録など書いています。

中華料理店「浜木綿」

大学生のころに、はじめてアルバイトさせていただいたのが
中華料理店「浜木綿(はまゆう)」でした。

飲食店でアルバイトすれば、食費がちょっと浮くかなという
セコイ考えで、ここで働かせていただくことになりました。

当時、おこずかいは月3万円。その中から
学校の教科書代、通学定期代、昼食代を差し引くと
赤字になる月もありました。
だからこそ、
一食でもバイト先で食べられるのが、ありがたかったのです。

同じ年くらいのバイトさんたちと
わいわい騒ぎながら
年上のパートさんたちに
いろいろなことを教えていただきながら
仕事をさせていただくのは、
大変なこともありましたが、楽しくもありました。

支給された制服は
自宅に持ち帰って洗濯すると
お店のにおいがしみ込んでいて
「油のにおい!!」と思ったものでした。

みんなで海に行く、という企画が持ち上がったこともありました。
シフトの関係で行くことができなかったのですが
お土産を買ってきていただきました。

バイトが終わると、体がくたくたになったけれど
油まみれで、すっかり体ににおいが染みついていたけれど
お給料を手にできることが、ひどくうれしくもありました。

お昼はよく
まかないごはんをいただきました。
すごく辛い味付けが好きな方が厨房にいて
その方が作るごはんは、すぐにわかりました。
お店に出せないくらい辛いけど、
とても美味しかったのです。

うまく時間を作れなくって、
のびきったラーメンを食べることもありました。
それでも、バイトのみんなと
わいわいと食べるのは、とても美味しかったです。

初めていただいたお給料は
一枚の明細書だったけれど
ずっしりと重く感じられました。

ずいぶん長いこと、このお店に足を運んでおりません。

当時の店長さんは、今もいらっしゃるのかしら?

お店の内装は、ネットで見ると、ずいぶん変わったように
思います。

ネット上のメニューを見たら
以前と変わったメニューもあるものの、
変わらないメニューもたくさんあり、とても懐かしく
なりました。

「行ってみたいお店・レストラン」と言われて
真っ先に思い出したのが
この「浜木綿」でした。

久しぶりにお客として
このお店で食事がしてみたいです。

まかないごはんとは、違うけれど
お店の味は、変わっていないかしら?

本の紹介はこちら

誰かが足りない (双葉文庫)

誰かが足りない (双葉文庫)

町で評判のレストラン・ハライに予約をいれる人々の
物語です。
6つの短編。
「誰かが足りない」と思うことは
とてもせつないこと。
でもそう思えるということは
それだけ心に近い誰かと
人生においてめぐり会うことができたということ。

会うことができた幸せは
忘れないでいたい。